急にどうした、という突飛な話ではありますが、近頃落語にドハマリしています。
なんでも世間では今落語が大ブームとなっているそうです。
寄席に行列ができるなんてことも少なくないんだとか。
・「落語? 江戸の古臭い話を長々と聞かされるんでしょう?」
・「小難しい笑点みたいなもんでしょ?」
・「興味ないわ~ソシャゲして寝よ」
落語と聞けば↑のようなイメージがある方も多いと思うのですが、一言言わせていただきたい。
めちゃめちゃ面白いですよ、落語!?
僕も最近聞き始めた口ではありますが、むしろなぜ今まで聞かなかったのか!と自分を責めた。ま~責めました。
超気軽に聞けるし、暇つぶしにもなる。そして何より面白い。そんな娯楽、最高じゃないですか?
・ 「落語にちょっと興味があるけど、何から聞いたらいいのか分からない」
・「一度落語を聞いてみたけど面白さが分からなかった」
・「落語の聞き方がいまいち分からない」
そこで今回は初心者の方に向けて落語の面白さ・初心者におすすめの噺家(はなしか)を紹介します。まずは騙されたと思って一度聞いてみてください。きっと落語の魅力が分かるはずです!
まず知るべきこと:落語は「すべらない話」のようなもの
よくTV番組で芸人が「すべらない話」を披露することがありますが、実は落語も同じようなものなんです。
なぜかというと、そもそも落語は大衆文化として庶民に愛されてきた娯楽だから。
演じられる話には原作があるものもあれば、自ら創作するものもあり、かつては数え切れないくらいの話が存在していました。
当然全ての話がウケが良いわけではありません。なので、ウケの悪い話は演じられることが少なくなり、数多くの話の中から大衆受けが良いものがしだいに厳選されていきます。
そして厳選されて残った面白い話だけが、何百年と経った現代でも演じられているのです。
江戸時代の古臭い話を長々と聞かされる…なんて思いがちですが、まずは「古臭い」「難しそう」というイメージを払拭し、きちんと話を聞こうとすることが落語入門の第一歩といえるでしょう。
「まくら」を聞けば落語の面白さが分かる
落語には本題に入る前に「まくら」というオープニングトークのようなものがあります。
会場の雰囲気を温めたり、本題の話に上手いこと関連付けて身の回りの話をするパートです。
本題に入る前のわずか数分の話ではありますが、これがまあ面白いのなんの!
笑点と全然違いますからね! さながらテレビのお笑い芸人のフリートークのようなんです。
みなさんが最近聞いた面白い話を想像してください。その5倍笑えます。
ですので、初心者の方は「まくら」が長めの公演を聞くのがおすすめ!
本記事下部でもピックアップしていますのでぜひチェックしてみてください。
一つだけ注意するとすれば、まくらから本題に入る流れがすごくスムーズ。
例えば話をしていく中で
「え~そんな感じで昔も酒の好きな男がいたそうでね『よぉ!はっつぁん!どうした?』」
みたいな感じ。(太字部分から本題に入ってます)
僕も初めて聞いた時は
え、もう始まってるの!?
って、ちょっと困惑しましたもん。
いつ本題に入ったのか、話を見失わないように気をつけるとより楽しめることでしょう。
江戸の話だけじゃない! 「古典落語」と「新作落語」って何?
さきほども少し書いたとおり、落語は原作を持つ話と、噺家が創作した話があります。
前者を古典落語、 後者の中で特に昭和以降に創作された話は「新作落語」と区別されているわけです。
新作落語は私達の生活文化と馴染み深い内容の話を聞くことができます。近年だと携帯電話とかゆるキャラとかも、バンバン出てきますので、江戸の話はどうしてもよく分からないという場合は新作落語から聞き始めるのもおすすめです。
一人で何役も演じ分ける独特の面白さ
落語特有の魅力といえば、噺家一人が何人もの役を演じ分けることでしょう。
落語の話には大人の男女から老人、子ども、動物まで何人もの登場人物がいますが、噺家は手ぬぐいと扇子、そして自分のカラダ一つで全て表現してしまいます。
よくある蕎麦をすする仕草なんかも、噺家によって個性が出ていて面白いんですよね。
実はこれ、文化的にも珍しいものだそうでして、海外では一人で何役も演じていることが理解されづらいんだとか。そんな日本特有の伝統芸能に触れてみるのも、また一興ではないでしょうか。
初めて落語を聞く人はまずこの3人をチェックすべし!
さて、以上を踏まえたうえで、初心者の方におすすめの噺家さんを3人紹介したいと思います。まくらが長めの動画も一緒に紹介しますので、ぜひチェックを!
柳家喬太郎
抜群のユーモアセンスの持ち主。「まくら」の面白さが尋常でなく、本題の話が短いからと、持ち時間30分の内、まくらで20分喋ることもあります。
古典・新作ともに幅広く演じる噺家さんで、メタフィクション的なアドリブを随所にかまし、気がついたら爆笑の渦に巻き込まれています。毒がありながらもクスリと笑える絶妙な言葉選びも素晴らしいです。
新作落語「午後の保健室」、「ほんとのこと言うと」、「寿司屋水滸伝」もおすすめです!
立川志の輔
非常にテンポの良い喋りと、 センスにあふれた話の運びで爆笑を誘います。
「ためしてガッテン」の司会でもおなじみですよね。
親しみやすいキャラクターと軽快なトークは、いつまでも聞いていたくなるような魅力があります。柳家喬太郎さんと同じく、古典から新作まで幅広く演じている方なので、初心者の方に特におすすめしやすい噺家さんです。
ゆるキャラをめぐる新作落語「ももりん」など人間味あふれるドタバタ劇に注目を!
春風亭一之輔
今最もチケットが取れないと言われている超売れっ子。本人も自称していますが、ひねくれた性格で唯一無二の存在感を放っています。
まだ40代と若い噺家さんなのですが、前座→二つ名→真打とステップアップしていく落語界で、21人抜きで真打に昇格したというまさに天才。毒のある言葉と、ずばずばとツボを突く巧みな話術で気持ちよく笑わせてくれます。
古典落語を中心に演じていますが、古臭さを感じさせず、若い世代の人も絶対に笑えます!
まとめ:落語ってこんなに面白い
いかがでしたか? 落語は若い世代にブームの波が来ているようで、寄席には連日多くの人が訪れています。
気軽に笑える娯楽として、ぜひ色々な噺家さんの落語を聞いてみてはいかがでしょうか。
僕も次回東京に立ち寄った際には寄席に行こうかと思っています。3000円程度で一日中楽しめますし、都会では毎日何かしらの公演が行われています。
休日予定が無い時にちょっと行ってみるのも良いかもしれないですね。
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